セラミックは一生ものなの??
「セラミックは一生使えますか?」と患者さまから質問を受けることがよくあります。残念ながら、セラミックといえども、人工物である以上は一生使えると言い切れません。
また、その方のお口の中の状態やケアの仕方によっても寿命は変わってくるでしょう。
それなら、せっかく高いお金を払ってセラミックにしても意味ないじゃん!!と思われるかもしれませんが・・・
そんなことはありません!!
セラミックは従来の保険のものに比べ、確実に長持ちする素材だといえます。
ここでは、その理由と長持ちさせるためのポイントについて解説していきますね。
セラミックの平均寿命って
どのくらい??
一般的に、保険診療の銀歯が約5年持てばいいと言われているのに対し、セラミックは10年以上長持ちすると言われています。
あくまで目安の年数ではありますが、なぜ銀歯とセラミックでこれほどまでに寿命が変わってくるのでしょうか。
以下に、セラミックが長持ちする理由を詳しくあげていきたいと思います。
セラミックが長持ちする理由
1) 汚れがつきにくく、
虫歯になりづらいため
銀歯は表面に細かい傷ができやすく、その隙間に汚れが入り込んでしまいます。
一方、セラミックは、表面がツルツルにコーティングされているため汚れがつきにくいです。
また、銀歯は時間が経つと口の中で劣化し、銀歯と歯の間にすき間ができてきます。そこに汚れがたまって虫歯ができるのです。
セラミックは口の中に長期間入っても安定し劣化することがほぼありません。
汚れが溜まりづらく虫歯になりづらい分、セラミックは長持ちするんですね。
2) 精度が高いため
セラミックのつめ物・かぶせ物を作る際は、変形の少ない型取りの材料や口の中で劣化して隙間にならない接着剤などを使用します。
その分、出来上がってきたものもピッタリと入り、精度の高いものとなります。
精度の高いものの方が当然、虫歯になりづらく長持ちすることにもつながります。
しかし、そんな万能に思えるセラミックであっても、使い方やお口の状況によっては長持ちしないこともあります。
続いてはセラミックを長持ちさせるためのポイントについて解説していきます。
セラミックを長持ち
させるポイント
1) 日々の口腔ケア
いくら虫歯になりづらいセラミックといえども、長い間お口の中に汚れが停滞すると、セラミックと歯の隙間から虫歯になってしまい、つめ物やかぶせ物のやりかえが必要になってしまいます。
日々の歯磨きなど口腔ケアを丁寧に行うことでお口のトラブルを予防することができ、セラミックの寿命を長くすることにもつながります。
2) 歯ぎしりや食いしばりへの対策
セラミックは陶器と呼ばれるお茶碗などで使用される材料からできています。
セラミックは強度の高いものですが、強い衝撃が加わると割れたり欠けたりしてしまうことがあります。
夜間の歯ぎしりをされる方や日中も噛む癖がある方(TCH)は特に注意が必要です。
夜間の歯ぎしりをされる方は就寝時にマウスピースを装着することをオススメします。TCHの自覚がある方は、噛み癖を治す必要があります。
歯にかかる力のストレスを軽減させることでセラミックの寿命も長くなります。
3) 定期的な検診
ご自身の歯を生涯にわたって健康で長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、虫歯や歯周病の「予防」をすることが重要になってきます。
普段の歯ブラシだけでは落とすことのできない汚れを専用の機器で取り除いたり、かみ合わせのチェックなどを約3〜6か月に一度歯医者さんで行うことで、セラミックのみならず歯の健康寿命を長いものにしてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
セラミックが長持ちしやすい素材であることがお分かり頂けたかと思います。
そして、より長く安心してお使いいただくために、食いしばりや歯ぎしりなどの対策、セルフケアの徹底、歯医者さんでの定期検診がポイントになってきます。
セラミックをするにあたり長くもたせたいと思う気持ちは患者様も歯科医師も同じです。
不安なことや少しでも気になることがある方は、お気軽に歯科医院までご相談ください。