【マイナ受付】マイナンバーカードの保険証利用のメリットとは?
当院ではこの度、マイナンバーカードによる受付(通称:マイナ受付)を開始しました。
しかし、まだ始まって間もない制度です。
「マイナ受付って何?」
「マイナ受付ってどうやってやるの?」
「マイナンバーカードを
使うメリットはあるの?」
などの疑問もあるのではないでしょうか。こちらのページでご説明いたします。
マイナ受付って?
マイナ受付とは従来の健康保険証の代わりにマイナンバーカードで受付をする制度のことです。
現在のところ限られた医療機関や薬局しか対応しておらず、マイナンバーカードの普及率自体も2022年9月末時点で49%に留まっていますが、国は2023年(令和5年)3月末までに全ての医療機関や薬局に導入できるようにシステム整備の支援を進めています。
また、従来の健康保険証は2024年(令和6年)秋ごろを目途に廃止されることが決まっています。
そもそも、マイナンバーカードとは?
マイナンバーカードとは、マイナンバー(個人番号)や顔写真、氏名などの個人情報が記載されたICチップ付きのカードのことです。
個人情報漏出の観点で心配の声も大きいですが、マイナンバー法をはじめ様々なセキュリティ対策がなされています。
マイナンバーカードによって、以下のことを行うことができます。
・本人確認の公的な証明書としての利用
・コンビニでの行政上の書類取得
・オンライン上での各種行政手続き
そして、2021年10月から加わったのが
・健康保険証としての利用
です。
従来の健康保険証にはなかった新たな機能が追加され、いつもの通院に便利なだけでなく、体調管理や支払いの面でも役立てられるようになりました。
マイナ受付のメリット
マイナ受付によるメリットは大きく分けて以下の5つです。1つずつご紹介します。
1. 医療情報の一括
マイナンバーカードの保険証利用によって、マイナポータルから特定健診情報、薬剤情報、医療費通知情報を閲覧することができるようになります。
これにより、今までの特定検診結果や薬剤情報が確認しやすくなる他、確定申告での医療費控除の申請が全てオンライン上で行えるようになります。
医療費控除の申請がオンラインで行えることで、領収書の管理も不要になります。
特定健診
40歳以上に行われる、いわゆるメタボ健診のことです。令和2年度以降の結果が対象となり、項目は以下の通りです。
・特定健診結果情報(身長、体重、腹囲、血圧、尿検査、血液検査結果など)
・質問票情報(服薬、喫煙歴など)
・メタボリックシンドローム基準の該当
・特定保健指導の対象基準の該当
薬剤情報
令和3年9月診療分以降の薬剤情報が対象となり、項目は以下の通りです。
・過去に処方されたお薬の情報(調剤年月日、医薬品名、成分名、用法、用量)
2. 医療現場の受付・情報共有の円滑化
受付時間の短縮
マイナ受付を行うと、従来医療事務スタッフが行っていた一部の作業が簡略化されるため、受付時間の短縮につながります。
情報共有の円滑化
マイナンバーカードの保険証利用で、本人同意の元、特定健診情報や過去に処方された薬の情報を医療機関や薬局と共有することができます。
これにより、診療に必要な情報を正確かつ円滑に伝達できるようになります。
3. 就職・転職・転居しても継続して使用可能
マイナンバーカードの保険証では、就職や転職、退職による保険証の切り替えや転居による変更手続きは必要ありません。
医療保険者が変わる場合を除き、一度健康保険証利用を申請すれば、生涯使用することが可能です。
4. 建て替え不要(限度額以上の医療費一時支払い不要)
従来、高額療養費制度を利用する際には、
・医療費を一時的に支払ったのち、返金手続きを行う
・事前に限度額適用認定証を申請する
などの事前または事後の手続きが必要でした。
しかし、マイナ受付が可能な医療機関・薬局では、一切の手続きなく限度額以上の支払いがはじめから免除され、その場で高額療養制度を利用することができます。
5. お財布の軽量化
現在、病院を受診するためには
・診察券
・保険証
・お薬手帳
を持参しなければなりません。
しかし、マイナンバーカードの保険証利用で、それら全てがマイナンバーカード1枚で済むようになります(※診察券は医療機関によって必要な場合もあります)。
マイナ受付をする方法は?
マイナ受付を行う手順についてご説明します。
患者さまに行っていただく作業は以下の3つです。
1. 受付にある専用カードリーダーに
マイナンバーカードを読み込ませる
2. 顔認証または暗証番号により
ご本人確認を行う
3. 画面に従い、以下について選択する
・特定健診と薬剤の情報提供を同意するか否か
・限度額情報を提供するか否か(高額療養費制度を利用する場合)
初めて行う際には戸惑うこともあるかもしれませんが、作業は非常にシンプルで難しいものではありません。
なお、マイナ受付を行うためには、事前にマイナンバーカードの健康保険証利用の申請が必要ですのでご注意ください(申請は生涯1回のみ)。スマホでのお申込みは、マイナポータルアプリから簡単に行うことが可能です。その他、セブン銀行のATMや顔認証付きカードリーダーからも申請可能です。
まとめ
この記事では、マイナ受付のメリットや受付方法についてご紹介しました。
まだまだ浸透しているとはいえないマイナ受付ですが、従来の健康保険証が廃止され、順次マイナンバーカードの保険証に切り替わっていくことになります。今までになかったメリットもありますので、これを機にご検討してみてはいかがでしょうか。
当院でもマイナ受付が可能です。 是非ご利用ください。