親知らずは抜くべき?抜かないでおくべき?

親知らず

親知らずの問題、誰もが抱えていますよね。

そもそも抜くべきなのか抜かないべきなのか。

親知らずの悩みは尽きません。

そもそも親知らずって一体何?

親知らず親知らずとは前歯から数えて8番目に生えてくる、1番奥の歯のことです。

正式名称は第三大臼歯であり、智歯(ちし)と呼ばれることもあります。

諸説ありますが、他の永久歯とは違い、10代後半~20代前半に生えてくるため、寿命の短かった昔では、生えてくるころには親は既にいない、というところから、親知らずと呼ばれるようになった、といわれています。

硬いものをたくさん食べていた昔の人とは違い、現代人は顎を使って食事をする機会が少なくなってきたため、顎がほっそりとした形になってきているといわれていて、そのため、親知らずが生えてくる場所がなくなってしまい、現代人の親知らずは正常に生えてくる人が次第に減ってきています。

また、先天的に親知らずがない人も3割程度います。

親知らずは抜く必要がある?

疑問親知らずを抜いたほうがいいかどうか、というのは、先生によってさまざまな見解があります。

そして親知らずの状態によっても抜いたほうがいい度合いも違ってきます。

基本的に親知らずは一番奥の歯であるため、歯ブラシが届きにくく、ケアがしにくい歯です。親知らずに限らず、一番奥の歯の裏側は大変磨きにくく、虫歯や歯周病になりやすいといわれています。

また、妊娠の可能性のある若い女性は、痛みの出る可能性がある場合は、妊娠中は外科処置や投薬が難しいため、早めに抜いておいた方が良いです。

しかし、まっすぐ生えていて上下の歯が噛み合っていて、虫歯や歯周病のリスクが少ない人は抜かなくてもいい、という診断が多いです。

親知らずは若い時に抜くべき?

若いうちに親知らずを抜いておいた方が良い理由正常に生えている場合でも危険度は高いのですが、これが、正常に生えていない場合には更にその危険性が増してしまいます。

また、「親知らずが虫歯にならなければ」「歯周病にならなければ」そのままにしておいても大丈夫です、とおっしゃる先生方もたくさんいらっしゃいますが、実は親知らずを抜くのは若ければ若い方がいい理由があります。

歳を重ねると親知らずは抜くリスクが高まる

親知らずが抜きづらくなる歯が生えてくるときには、歯の頭(歯冠)が出来てから根っこ(歯根)が次第に出来上がってきます。親知らずの歯根は20代前半には出来上がりますが、まだまだ若くて、歯根と骨の間に隙間があり、抜きやすいです。

それが段々年齢を重ねるとともに、歯根と骨の隙間がなくなり、更に年を重ねると歯冠と骨の隙間もなくなり、親知らずが抜きづらくなることもあります。

また、上の親知らずと下の親知らずでは全く様子は異なります。

上の親知らずのリスク

上の親知らずは基本的に抜きやすいことが多く、抜いた後も腫れや痛みが少ないことが多いです。

けれども、上の親知らずのすぐ上方には、上顎洞(じょうがくどう)という空洞があります。

副鼻腔これは、副鼻腔(ふくびくうえん)ともいい、鼻につながる空洞ですが、人によっては親知らずの根が上顎洞に突き出したような状態(刺さっている場合も)あり、この場合は親知らずを抜くことによって上顎洞と口腔がつながってしまったり、ときには親知らずが上顎洞へ入り込んでしまったりすることがあります。

つまり、口の中の空気や食物が鼻のほうへ抜けてしまうのです。

上の親知らずを抜歯したあとの傷口が小さな穴の場合は基本的にはそのままにしておけばきちんと塞がりますが、たまに細菌が入ってしまい悪さをすることがあり、長期の投薬が必要になる場合があります。

穴が大きかったり、親知らずが上顎洞へ入ってしまったりした場合には手術で穴を塞いだり、取りのぞいたりする必要があります。

これもやはり若い方が可能性は少なくなってきます。

下の親知らずのリスク

親知らず抜歯の影響下の親知らずの場合は更に難しくなります。

下あごの骨の中には、唇から下の部分の皮膚感覚を司る神経が走っています。

この神経は、親知らずの根の大変近くを走っています。

親知らずを抜くときに根っこの先が神経に触るだけで、その神経が支配している部位の感覚麻痺(見た目にはわかりませんが、触った感覚がおかしくなったり、ぴりぴりしたりする)が起こることがあります。

神経の回復は時間がかかりますが、根っこが抜くときに触っただけであれば、時間がたてばよくなってくることが多いです。

しかし、神経と根っこの関係性によっては回復に時間がかかることがあります。

親知らずは、周りの歯もダメにすることがある

下の親知らずまた、親知らずがしっかり生えていない場合、炎症を繰り返すうちに、膿がたまり、手前の歯や、それよりも前の歯をいためてしまうこともよくあります。膿がたまらなくても、手前の歯の奥側は大変虫歯になりやすくなります。

このような状態は、50代、60代、それ以降に起こることもあり、この年齢から親知らずを抜歯しないといけなくなると先に述べた神経損傷の可能性が高く、また治りにくいという問題をきたすことがよくあります。

また、斜めに生えた親知らずの場合、手前の歯を押して、歯並びを悪くする、という説もあります。この説については、賛否両論で、未だ絶対、ということではありません。

親知らずの移植を行う場合もある

親知らずの移植こういった理由から親知らずは若いうちに抜いておいてしまったほうがいいという意見が多いですが、残しておいたほうがいい理由もあります

それは虫歯の多い方で、早期に抜歯が必要になってくる可能性の高い口腔環境の方は、親知らずを移植して違う歯として使うことが出来るのです。

しかし移植には条件が多く、成功率もそう高いわけではありません。

また、移植が成功したとしても歯の寿命はそれほど長くありません。

移植するために残しておくことと、年取ってから抜くことになったことのリスクをはかりにかけると、今すぐに移植する必要があるのであれば別ですが、そうでなければ抜いておいたほうがいいのかもしれません。


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