オールオン4に適した患者様
オールオン4は、上下4本ずつインプラントを埋め込み、その歯で全部の人工歯を支えるインプラント治療方法の一種です。
上顎•下顎、いずれかだけでも適応となります。
特に適しているのは、総入れ歯の患者様です。
従来、インプラントは、失ってしまった歯を補うために、失った歯の部分ごとに、インプラントを埋入し治療を行ってきました。
ですから、失ってしまった歯が多ければ多いほど、埋入するインプラントの本数は増え、治療期間も長期間になり、治療費用も高額になっていました。
そのため、総入れ歯の患者様にはインプラントは敬遠されがちでした。
しかし、オールオン4で治療を行えば、4本のインプラントで済みますので、価格も治療期間も大幅に削減されます。
それから、顎の骨量が少ない患者様です。
インプラントの問題点の一つに、顎の骨量が少ない場合には、埋入することができないという点があげられます。
そういった場合は、顎の骨量を増やす治療や骨移植を行った後、インプラント治療を行います。
しかし、そういった治療は全ての症例で適応になりませんし、その分費用も高額になっていました。
骨量の少ない患者様は、インプラントを諦めることも多かったのです。オールオン4の場合は、インプラントを埋入する部位は、4箇所のみになりますので、骨量が多い部位をねらってインプラントを埋入する処置を行うことができます。
骨量が比較的少ない患者様でも、顎の骨の構造から、骨量が多い部分もありますので、治療を行うことができるようになります。
基本的には、オールオン4は無歯顎の患者様に適応となります。しかし、残っている歯が少なく、状態が悪い場合には、抜歯をした上で、オールオン4を行うという場合もあります。
歯がグラグラするなどする状態で、うまく噛むことが出来ない歯を使うよりは、抜いてしまって安定して噛める歯を装着した方が良いという考え方です。
もちろん健康な歯は出来る限り残した方がよいですので、抜歯する場合などは、よく相談をしてから行いましょう。